仙台高等裁判所 昭和28年(う)24号 判決
涜職罪における「職務に関し」とは、公務員の職務行為自体であることを要せず、苟も当該職務行為と密接な関係を有する場合であれば、職務に関し贈収賄の行為があつたものといえるのである…………証拠によれば、被告人の職務内容は原判示の如くであるところ、服部が払下げをうける前に大湊旧海軍砲台残骸の発掘許可をうけて発掘した際の現場監督係官は被告人であり、また同人が旧海軍敷設軌条工作物などを落札してこれを解体運搬する際の現場監督係官も被告人であつて、いずれも被告人が右実施に関する業者の斡旋などの世話をしたので、それに対する謝礼及び将来同様のことがあつた場合、便宜を得たいという趣旨で供与される情を知りながら、被告人は本件金三万円を収受したというのであつて………されば、被告人の右現場監督係官としての事務は被告人本来の職務行為自体ではないとしてもこれと密接な関係のあるものであるから、本件全員の授受が被告人の職務に関するものであることは洵に明らかである。